オールドバガンからミンナントゥ村方向に約1キロの場所に所在する。アーナンダ寺院に似た、洞窟をモチーフにした寺院である。単層構造だが、上部には、崩落した頂部に向かってそびえる六段のピラミッド型テラスがある。
特徴的な要素として、卓越したレンガ積みの技術が挙げられる。歴史上何度もの地震を経験しているが、基本構造はしっかりと残されており、当時の作業の堅牢性を物語る。レンガは緊密かつ丁寧に敷き詰められ、あたかも一体のように見える。
内部には二重の回廊が巡っている。しかし、内側の廻廊への入口は何故かふさがれており、外周の回廊のみが通行可能である。各方位の入口部には仏陀坐像を安置する。仏像にはゴータマ・ブッダと、未来仏マイトレーヤの像がある。このような、四か所の入口と内部の二重回廊という基本構造は、アーナンダ寺院と共通である。
漆喰を施さず、緊密に仕上げられた上層テラスのレンガ建築技術は、バガンでも最高水準だ。しかし、最上層のテラスや階段は、立ち入り禁止となっている。
年代記によると、ダンマヤンジー寺院は1170年にナラトゥー王(在位1169~1170年)によって建立され、その巨大さと高水準なレンガ技術が特筆されている。「ダマヤンジー」という名称は、「ダンマラムシー」に由来するとされる。「法の光」を意味する。
伝説では、ナラトゥー王は罪滅ぼしのため、この寺院を建てた。彼は、父王と兄を殺害し、その妻の一人を娶ったとされている。自ら寺院の建立工事を監督し、レンガの隙間に針を差し込んで、精度を確かめたという。
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