アーナンダ寺院は十字形の平面形をもち、東西南北の四方に礼拝堂が取りつくシンメトリカルな構造をしている。一辺の長さは約60メートル。その上部は多層テラスとなっており、中央部には傘飾りを頂く高さ約50メートルの高塔がそびえる。
寺院の外壁とテラス上には、無数の施釉陶板が嵌め込まれている。悪神マーラの軍勢や、ジャータカの各場面を描いたもので、モン語の説明文が付されている。
寺院の中心ブロックには東西南北の四方を向いて巨大な壁龕が穿たれ、そこに四体の巨大な仏陀立像が立つ。北側が拘楼孫(くるそん)、東側が拘那含牟尼(くなごんむに)、南側が迦葉(かしょう)、西側が釈迦牟二と、過去三仏とゴータマ・ブッダをそれぞれ表すと信じられている。南北の二体はバガン時代以来のオリジナルだが、東西の二体は、後世に火災で焼失し、置き換えられたものだという。
内部には二重の回廊が巡っている。回廊の壁面には無数の壁龕が穿たれ、様々な姿勢の仏像が収められている。外側の回廊には、生誕からブッダガヤでの悟りに至るまで、仏陀の生涯を描いた80の浮き彫り像が配置されている。
西側の仏像の手前には2体の像が置かれており、寺院の建立者とされるチャンシッター王と、高僧シン・アラハンだと言われている。西側の入口部には、巨大な仏足石も置かれている。足跡の内側は108に区切られ様々な印が描かれているが、風化により判読が困難になっている。
アーナンダ寺院は、ニャウンウーのシュエジーゴン・パゴダと並び、バガンで最も崇敬されるモニュメントの一つだ。
年代記によると、チャンシッター王によりバガン時代初頭に建立されたという。しかし、碑文などの同時代の記録が無く、正確な建立年は不詳である。バガン王国の崩壊後も、様々な施主によって維持されてきた。
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